寝ている間に
歯ぎしりしていませんか?
セルフチェック
歯ぎしりは様々な原因が考えられます。まずはセルフチェックによって、思い当たる節がないかを確認しましょう。
- 無意識のうちに、頬の内側に噛んだあとがついている
- 無意識のうちに噛みしめていることがある
- 日常的に肩こりや頭痛に悩まされている
- あごの関節に痛みがある
- 口を開けると顎がカクカクが鳴る
- 就寝中に歯ぎしりをしていた、と家族から指摘されたことがある
- 歯科医院で、歯ぎしりや噛みしめの指摘を受けたことがある
- 歯の先端に磨り減りがある
- 歯の詰め物がとれやすい
- 心当たりのなく、歯が割れた・欠けた経験がある
上記項目の中で3つ以上チェックがついた方は、注意が必要です。また、ブラキシズムの可能性も考えられますので、一度歯医者さんへご相談ください。
歯ぎしり(ブラキシズム)は
お口の悪い癖なの?
歯ぎしり(ブラキシズム)とは?
故意的ではなく無意識に行われる歯ぎしりや喰いしばりの癖を「ブラキシズム」といいます。歯をギリギリと擦り合わせたり、歯先を小刻みにカチカチとあてるような方もいらっしゃいます。
ブラキシズムは大きく3つのタイプに分類されます。歯ぎしりを自覚している方は10%にも満たないといわれていますが、どのようなタイプかを把握することで歯ぎしりの予防に役立てましょう。
歯ぎしり(ブラキシズム)には
3タイプあります
- グラインディング
- クレンチング
- タッピング
グラインディング
歯と歯が擦れて「ギシギシ」と音を立てる歯ぎしりです。ほとんどの方が、グラインディングの歯ぎしりをしています。
クレンチング
歯を「ググッ」と強く喰いしばってしまう方に多いのがクレンチングです。グラインディングとは異なり、クレンチングは音が鳴りません。寝ている時だけでなく、起きてる時でも喰いしばる癖が抜けない方もいらっしゃいます。物事に集中しているときに、無意識的に強く噛みしめてしまう方が多いです。
タッピング
上下の歯をぶつけ合って、カチカチとリズミカルな音を鳴らす歯ぎしりです。他の歯ぎしりよりは比較的、歯や顎に加わるダメージは少ないです。
歯ぎしり
(ブラキシズム)の原因
睡眠中の歯ぎしりで悩まされている方は多いですが、どのようなメカニズムで歯ぎしりが行われるのかは明確になっていません。しかし、いくつかその要因と考えられるポイントが存在します。
1.かみ合わせや骨格
歯が不揃いで噛み合わせが悪い方は、歯ぎしりをしてしまうことが多いです。また、歯の詰め物の適合が悪い場合も、歯ぎしり癖の原因となります。歯の詰め物を入れた方は、再度、歯医者さんでチェックしてもらいましょう。
2.日常のストレス
過度なストレスは、歯ぎしりを誘発します。睡眠中、無意識に歯ぎしりや、食いしばりをすることで、ストレスを解消していると考えられています。
一時的な現象の場合、抱えているストレスがなくなることで歯ぎしりもなくなることもあります。一度歯医者さんで、歯の状態をチェックしてもらうことが望ましいです。
3.習慣
日頃からスポーツをされている方は、トレーニングやプレー中に歯を食いしばることが多いと思います。それが習慣化され、睡眠中の歯ぎしりを誘発してしまうと考えられます。
子供の歯ぎしりの場合
お子様の歯ぎしりが気になるという親御さんも多いです。乳歯が永久歯に生え変わる時期に、歯ぎしりするお子様が多いといわれています。
1.歯が生え始めたことで発生するかゆみを解消
新しい永久歯に生え変わると、口の中がむずむずと痒いような感じを覚えるお子様が多いです。そのむず痒さが、無意識のうちに歯ぎしりを誘発することがあります。
2.歯並びや顎の位置の調整
本能的に、これから生える歯の位置や顎の位置を整えるために歯ぎしりをすることがあります。これは永久歯への生えかわりや骨の発育にとって、必要な自然現象です。
この場合、成長とともに自然と改善されますので問題ありません。
歯ぎしり(ブラキシズム)が
原因でおこる身体の不調
歯
日常的に歯ぎしりが繰り返されることによって、歯にはとても大きな負担がかかります。歯が削れ、欠けてしまう要因になります。削れや欠けが生じた歯は、次第にしみやすくなったり、痛みを感じたりする場合もあります。
歯茎
歯だけではなく、歯茎などの歯周組織にも負担がかかります。歯茎の病気(歯周炎、歯槽膿漏、歯肉炎など)を誘発するだけではなく、歯並びが悪くなってしまう方もいらっしゃいます。
顎(あご)
顎関節症(顎の痛み、ガクガク音がなる)に悩まされている方は、無意識のうちに歯ぎしりをしていたり、噛み締め癖がある方も少なくありません。口を開けるのが困難となり、日常生活に支障をきたしてしまうこともあります。長きにわたって顎に負担がかかると、顎だけではなく他の部位にも支障をきたすこともありますので注意が必要です。
体全身
歯ぎしりによって、継続的に顎へ負担がかかると、頭痛や肩こりを誘発することがあります。頭痛・肩こりは腕のしびれや腰痛へも発展し、体全体の倦怠感に悩まされている患者様も少なくありません。
また、歯ぎしりは「睡眠時無呼吸症候群」との関連も指摘されています。
心当たりのある方は、一度歯医者さんへ相談しましょう。
ナイトガード
(マウスピース)で
歯ぎしりの治療を
ナイトガード
歯ぎしりや噛み締めから歯を守るために、ナイトガードを活用しましょう。顎への負担も大きく軽減することができます。
患者様の口腔環境によって、咬み合わせは大きく異なります。患者様のお口に適切なマウスピースをオーダーメイドでお作りいたします。
治療の流れ
1検査・型取り
まずは診察・検査を行います。お口の中の状態を確認し問題がなければ、歯型をとっていきます。
マウスピース完成までは、概ね1週間から10日程度お時間をいただきます。
2装着
歯ぎしりが多い方は、寝るときに装着するだけで問題ありません。噛み締め癖をお持ちの方は、基本的には一日中着けていただくことが望ましいです。しかし、慣れるまでは付けていることに不快感を覚える方も多いと思います。日中、デスクワーク中に噛み締め癖がある方は、そのときに装着していただくだけでも効果はあります。継続が大切なので、無理のない範囲で構いません。
ナイトガード(マウスピース)装着時に気を付けること
着用しはじめてすぐは、歯が締め付けられるような窮屈さを感じる方も少なくありません。おおよそ7~10日程度で、慣れてくる方が多いです。
- あごの筋肉が疲れて痛みを感じる
- 歯ぐきが痛い
など、ナイトガードを付けたことによって不快感が生じている場合は、遠慮なく当院までご相談ください。
ナイトガード
(マウスピース)の費用
【保険適用】
歯ぎしりや噛み締めを予防する目的でつくられるマウスピースは、保険適用となります。また、使用開始から半年経過したマウスピースは、再び保険適用で新しくマウスピースを作ることも可能です。マウスピースは使用を重ねると、かみ合わせ箇所に穴が空いてしまうこともあります。日頃からよく確認し、もし新しいマウスピースが必要となった場合はすぐに歯科医院へご相談ください。
ナイトガード(3割負担の場合) | 3,000〜5,000円程度 |
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